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2025.1.2

Order event – <taupe D.Motoike> “Harvest Chain 24k”

最近、洋服を購入する際にこのブランドなら間違いはないだろう、という先入観を捨てて自分が感覚的に好きなものや、自分に似合うものを選ぶようになった。ことジュエリーに関してもそうだ。良くも悪くも買い物の醍醐味を味わうことが出来るようになった気がしている。洋服屋としてどうなのだろう、と思う反面、自分の経験から来る買い物の仕方はとても楽しい。もしかしたらお店の買い付けに関しても、そうかもしれない。

taupe D.Motoikeの作品に出会ったのは、ある展示会時。その時は店でお取り扱いをしているブランドの洋服を見に行った。が、会場内のケースに展示されていたジュエリー群に目を奪われる。非常にかっこいい。輝いている、その存在感からだろう。
どこのブランドの作品かを聞いてみると、僕が知っているお店さんでもお取り扱いが多く、良く聞いていたブランド名だった「taupe D.Motoike」。確かに、これはとてもかっこいいし、みんながお取り扱いしたくなる気持ちが分かる、僕もその1人だ。そして直感的に思ってしまった、まずは自分用に欲しいと。そのあと僕の我儘からなんとか購入まで漕ぎ着けてtaupe D.Motoikeの作品群の中から1番好みだったHarvest Chain 24kを手に入れる。本池さんが作る作品の虜だ。

24k、純金を用いたHarvest。チェーンひとつひとつに凹凸のテクスチャーがあるアーティスティックなブレスレット。一粒一粒を叩き、繰り返すことで固くしめ、火をくぐらせながら繋げている。ゆえにチェーンの繋ぎ目がなく堅牢さをもつ。全行程、ひとつひとつを本池氏1人が手作りしているため、完成した作品全てが同じ表情では無い。いうならば世界に1つしか存在しない作品である。この手作りから生まれる質感と、研磨をしないことで残る生の純金の表情、輝きは、所謂ファインジュエリーとは一線を画している。工芸品や芸術品といえるお品だろう。100%に最も近い金、24kはまさに生の金。金色に輝く24kだが、鍛造ゆえに生まれる偶発的な輝きと、シンプルな意匠による適度な存在感。身につけていても強調し過ぎない、肌に馴染む。Harvestは静かな作品である。何年も作品を作られている氏の熟練の技術。静かな作品の中にうちなる熱さ、作品としての厚さを感じられる。

身につけていて感じたのは、他のファインジュエリーを身につける時より、自然体でつけられるということ。鋳造の均整の取れた輝きと存在感も好きだが、時としてこの輝きが強く感じる瞬間がある。Harvestの静かな輝きは心地が良く、どんな時でも気を強く持たなくて良い。日々の生活に寄り添ってくれる。なにより嬉しいのは、歳を重ねて必要となるであろう、エレガンスさを与えてくれるところだ。
私個人のスタイリングルールでいうならば、プラスマイナス0にしたい。ジャケットを着るならデニム。スウェットを着るならスラックス。デニムなら革靴、スラックスならスニーカー。クラシックなものには前衛的なものを。アメリカとフランス、イタリアを混ぜる。ミックスした感じが好きなのだろう。言葉にしづらいが、自分だけの感覚的ルール。Harvestはこの感覚に沿ってくれているのだ。ジャケットを着る際も、スウェットを着る際も、クラシックも、モードも、全てに合ってくれる。この感覚はフランスH社でもC社のファインジュエリーの時では感じられない。本池大介氏が作るHarvestでなくてはならない。ワードローブになくてはならないものになった。当分この気持ちは変わらないだろう。

僕が購入に漕ぎ着けて半年ほど経ってから、本池さんに話を聞いた。Harvestはtaupe D.Motoikeを立ち上げた時の最初の作品で、とても強い思い入れがある作品、とのこと。その話が聞けてとても嬉しい思いになったのを鮮明に覚えている。僕のあの時の直感は間違いではなかったのだ。作り手である本池さんの生い立ち、経歴はとても豊か。今までの人生経験からだろうか、とても明るくお話が面白い。気づいた頃には2時間が過ぎていた。本池さんの世界に引き込まれている。Harvestは豊穣を願う「稲穂」。ひとつひとつのチェーンが稲穂をイメージして作られている、Harvestが揺れる様は、風に揺らぐ稲穂のよう。生まれ育った鳥取の原風景だと本池さんは話す。それはどのような風景だったのだろう、美しい金色の風景だったのだろうか。

話をしていて気付いたことがある。お取り扱いしているお店さんは、作品だけではなく、本池さん自身のファンなのだ。作り手、本池大介氏の。そんな僕も本池さん自身の虜だ。
熟練された技術に加え、本池さんのお人柄。よりHarvestを身につけたくなる。

あの時の直感から購入したHarvest。は、素晴らしい方との出会いになった。

「僕が作ったものを誰かが使ってくれる。自分がどこかに存在しているような感覚と、誰かのためになっているということがとても嬉しいんです。ちょっと重いかな。不気味ですよね。」と笑いながら話す。ものつくりは本池さんにとって天職なのだろう。ロマンを感じる。何年後も残るであろう、Harvest。僕が身に着けているこのHarvestはどうなっているのだろうか。この地から離れて、海を越えて遠くに行ってそうな気もしている。そんな妄想をして、にやけてしまう。

Order Event

「taupe D.Motoike」

“Harvest Chain 24k”

YG

180 / 190 / 200

¥495,000 (intax)

25.01.03(fri) –01.12(Sun)
Delivery Date : Early April

1,店頭受注
1.3
(金)-1.12(日)  /  納期4月上旬予定。

River AOYAMAで受注会を行います。通常営業ですがタイミングによっては長い時間お待ちいただく可能性がありますのでお時間に余裕をもってご来店いただくようお願いいたします。オーダーサイズは基本的には180mm,190mm,200mmとさせていただきます。こちらより大きいサイズを希望の方はご相談ください。お支払いは全額前払い、もしくはデポジットで50%の前払いで、お渡し時に残りのお代金のお支払いとし、現金または各種クレジットでのお支払いとさせて頂きます。

2,Online Store受注
1.3(金)-1.12(日)  /  納期4月上旬予定。

1.3(金)12時から1.12(日)の23時までRiver AOYAMAOnline Shopにてオーダーを承ります。こちらに関しましては全額前払いとさせて頂き、各種クレジットカードもしくは銀行振込にてお支払いとさせて頂きます。

オーダー後のキャンセルは出来かねますので予めご了承くださいませ。